家具製作技能士とは?学科試験の問題と対策
家具製作技能士は、木材を加工して家具を作る技能を国が認定する国家資格です。どんな資格か、学科試験の問題の形式や合格率、勉強法をまとめました。3級・2級・1級のオリジナル問題も無料で解けます。
級を選んで問題を解く
一問一答ドリルと、本番と同じ形式の実践テストで、学科試験の問題を無料で解けます。
家具製作技能士とは?どんな資格?
家具製作技能士は、技能検定(国家検定)の「家具製作職種」に合格した人が名乗れる資格です。木材の性質と乾燥、のこぎり・かんな・のみなどの木工具や木工機械の使い方、継手・仕口などの木材工作、家具の組立てと塗装の知識と技能が問われます。
等級は1級・2級・3級・基礎級があり、1級・2級は家具手加工作業・家具機械加工作業・いす張り作業から1つを選んで受検します。3級は家具手加工作業です。令和6年度の受検申請者は2,206人でした(厚生労働省「技能検定の実施状況」)。
取るとどんなメリットがある?
- 家具づくりの知識と技能を、国家資格として客観的に示せる(履歴書に書ける)
- 家具メーカーや木工所、工房への就職・転職でアピールになる
- 木材・木工具・木工機械・塗装・安全まで、木工の仕事に必要な知識を体系的に学べる
家具を作る仕事をするのに必須の資格(業務独占資格)ではありません。
学科試験の形式と合格基準
| 等級 | 出題形式 | 問題数 |
|---|---|---|
| 1級・2級 | 真偽法(○×)+多肢択一法 | 25問+25問=50問 |
| 3級 | 真偽法(○×) | 30問 |
- 合格基準:100点満点で、原則として学科試験は65点以上、実技試験は60点以上
- 学科試験の受検手数料:3,100円が目安(都道府県によって異なる場合があります)
- 実施時期:1級・2級は前期、3級は後期に実施される例が多いです。日程は受検する都道府県の受検案内で確認してください
過去の合格率
約56%(令和6年度 55.6%)
全級を合わせた数値で、学科と実技の両方に合格した人の割合です(合格者数÷受検申請者数)。級別の数値は公表されていません。出典:厚生労働省「令和6年度技能検定の実施状況」
受検資格や日程は等級・年度・都道府県によって変わります。受検する都道府県の職業能力開発協会で必ず確認してください。
家具製作技能士の学科試験の問題例
当サイトのオリジナル問題から、級ごとに1問ずつ紹介します。実際の試験も、このような○×問題と4択問題で出題されます。
心材は辺材に比べて、腐朽しやすい。
正解と解説を見る
正解:×(誤り)
誤り。心材には、辺材から心材に変わるときにできる防腐・防虫成分が多く含まれるため、スギなど多くの樹種で辺材より腐りにくくなります。
多数のだぼ穴を、決まった間隔で同時にあけるのに適した機械はどれか。
- 多軸ボール盤
- 角のみ盤
- 帯のこ盤
- 超仕上げかんな盤
正解と解説を見る
正解:イ 多軸ボール盤
多軸ボール盤は複数の主軸を持ち、だぼ穴などを同時にあけられます。
含水率60%で質量800gの木材を、含水率12%まで乾燥させたときの質量はどれか。
- 560g
- 704g
- 600g
- 512g
正解と解説を見る
正解:イ 560g
全乾質量=800÷1.6=500g。含水率12%のときの質量は500×1.12=560gです。
出題範囲(試験科目)
厚生労働省の試験基準では、学科試験は次の科目から出題されます。
| 科目 | 主な内容 |
|---|---|
| 家具一般 | 家具の種類(1級・2級は規格も) |
| 製図 | 日本産業規格(JIS)に定める図示法と材料記号 |
| 電気(1級・2級) | 電気用語、開閉器・電動機などの電気機械器具の使用方法 |
| 関係法規(1級・2級) | 大気汚染防止法・騒音規制法・廃棄物処理法などのうち家具製作に関する部分 |
| 安全衛生 | 木工機械の安全装置と保護具、木工機械による粉じんとその除去、労働安全衛生法関係法令など |
| 家具手加工作業法 | 家具用材料、木材の乾燥、木工用器工具、木工機械、木材工作の方法(木取り・切削・接合など)、家具の構造・組立て・仕上げ、木工塗装法 |
当サイトの問題は、受検者の多い家具手加工作業の範囲で作っています(家具機械加工作業・いす張り作業だけの範囲は出していません)。試験基準では、同じ項目でも級によって求められる知識の程度が違い、電気と関係法規は1級・2級だけの範囲です。ドリルでは「家具手加工作業法」を、家具用材料・木材の乾燥・木工具・木工機械・木材工作法・組立て・塗装に分けて表示しています。
勉強のすすめ方
- 木材工作法と木工具から固める:継手・仕口、のこぎり・かんな・のみの使い方と手入れは、どの級でも出題の中心です。
- 木材の性質は理由とセットで:心材と辺材、板目と柾目、含水率と収縮・反りなど、「なぜそうなるか」まで理解すると応用がききます。
- 安全衛生は条文の数字を確実に:丸のこ盤・手押しかんな盤の安全装置や、木材加工用機械作業主任者の選任など、労働安全衛生規則からよく出ます。
- 1級・2級は電気と法規も:電気の基本計算と、騒音規制法・大気汚染防止法などの家具製作に関わる部分を押さえます。
- 仕上げに公式の過去問を解く:技能検定試験問題公開サイトで、直近の試験問題を閲覧できます(家具製作の1級・2級は前期、3級は後期の一覧に掲載)。
よくある質問
独学で合格できる?
学科試験は、木材・木工具・木材工作法・安全衛生を中心に問題演習をくり返せば、独学でも対策できます。実技試験は家具を実際に加工・組み立てる技能が問われるため、練習を重ねることが欠かせません。
どの作業を選べばいい?
1級・2級は家具手加工作業・家具機械加工作業・いす張り作業から選びます。学科は作業によって一部の科目が変わります。当サイトの問題は家具手加工作業の範囲です。
合格率はどれくらい?
厚生労働省の公表データでは、令和6年度は全級合計で約56%です(受検申請者2,206人、合格者1,227人)。級別の合格率は公表されていません。
受検資格はある?
1級・2級は、原則として一定年数の実務経験が必要です(学校で学んだ期間や、下の級の合格で短くなります)。3級は、実務経験の年数を問わない場合が多いです。条件は細かく決められているので、受検する都道府県の職業能力開発協会の受検案内で確認してください。
過去問はどこで見られる?
中央職業能力開発協会の技能検定試験問題公開サイトで、直近3年分の試験問題を閲覧できます(閲覧のみで、印刷・複製はできません)。当サイトの問題は過去問の転載ではなく、試験基準に沿ったオリジナル問題です。
合格すると名乗れる名前は?
合格した等級をつけて「1級家具製作技能士」のように名乗れます。技能士は合格者だけが名乗れる名称(名称独占)で、等級を省略して名乗ることはできません。