空気圧装置組立て技能士とは?学科試験の問題と対策
空気圧装置組立て技能士は、シリンダや電磁弁などの空気圧機器を組み立て、配管・調整する技能を国が認定する国家資格です。どんな資格か、学科試験の問題の形式や合格率、勉強法をまとめました。2級・1級のオリジナル問題も無料で解けます。
級を選んで問題を解く
一問一答ドリルと、本番と同じ形式の実践テストで、学科試験の問題を無料で解けます。
空気圧装置組立て技能士とは?どんな資格?
空気圧装置組立て技能士は、技能検定(国家検定)の「空気圧装置組立て職種(空気圧装置組立て作業)」に合格した人が名乗れる資格です。工場の自動機や生産設備で使われる空気圧装置について、機器の取付けや配管、圧力・速度の調整、点検と故障の発見などの技能が問われます。
等級は特級・1級・2級で、3級はありません。学科試験と実技試験の両方に合格する必要があります。令和6年度の受検申請者は2,527人でした(厚生労働省「技能検定の実施状況」)。
取るとどんなメリットがある?
- 空気圧機器の組立て・調整・保全の技能を、国家資格として客観的に示せる(履歴書に書ける)
- 設備メーカーや工場の保全部門などへの就職・転職、社内での評価の目安になることがある
- 空気圧の基礎・機器・回路・電気・安全まで、設備の仕事に必要な知識を体系的に学べる
空気圧装置を扱う仕事をするのに必須の資格(業務独占資格)ではありません。
学科試験の形式と合格基準
| 等級 | 出題形式 | 問題数 |
|---|---|---|
| 1級・2級 | 真偽法(○×)+多肢択一法 | 25問+25問=50問 |
- 合格基準:100点満点で、原則として学科試験は65点以上、実技試験は60点以上
- 学科試験の受検手数料:3,100円が目安(都道府県によって異なる場合があります)
- 実施時期:令和6・7年度は、1級・2級が後期に実施されました。日程は受検する都道府県の受検案内で確認してください
過去の合格率
約65%(令和6年度 65.1%)
全級を合わせた数値で、学科と実技の両方に合格した人の割合です(合格者数÷受検申請者数)。級別の数値は公表されていません。出典:厚生労働省「令和6年度技能検定の実施状況」
受検資格や日程は等級・年度・都道府県によって変わります。受検する都道府県の職業能力開発協会で必ず確認してください。
空気圧装置組立て技能士の学科試験の問題例
当サイトのオリジナル問題から、級ごとに1問ずつ紹介します。実際の試験も、このような○×問題と4択問題で出題されます。
クローズドセンタ形の3位置弁で中間停止させたシリンダが徐々に動く原因として、最も考えられるものはどれか。
- 供給側の圧力計の指針の狂い
- 電磁弁の排気ポートの消音器の目詰まり
- ルブリケータの潤滑油の滴下量の不足
- ピストンパッキンの摩耗による内部漏れ
正解と解説を見る
正解:ニ ピストンパッキンの摩耗による内部漏れ
ピストンパッキンや弁の漏れがあると、閉じ込めた空気が移動してピストンが動きます。
出力トルク2N・mの揺動形アクチュエータの軸に、長さ0.1mのアームを取り付けた。アームの先端でアームに直角な方向に発生する力に最も近いものはどれか。
- 0.2N
- 2N
- 20N
- 200N
正解と解説を見る
正解:ハ 20N
力=トルク÷アームの長さ=2÷0.1=20Nです。
出題範囲(試験科目)
厚生労働省の試験基準では、学科試験は次の科目から出題されます。
| 科目 | 主な内容 |
|---|---|
| 空気圧装置一般 | 空気圧の特徴、基礎理論(圧力・流量・湿り空気など)、圧縮空気の除湿、空気圧機器、空気圧発生用機器、空気圧回路、制御方式、空気圧用語 |
| 空気圧装置組立て法 | 組立てに使う機械・器工具と計測器、機器の取付けと配管、運転・保全、故障の原因と発見方法、点検・分解・調整 |
| 材料 | 配管材・継手・シール材などの種類と用途、金属材料・非金属材料 |
| 製図 | 油圧及び空気圧用図記号、電気用図記号。1級は図示法・材料記号・はめあい方式も |
| 電気 | 電気の基礎理論、電気機械器具・電子機器(リレー、センサ、PLCなど) |
| 油圧(1級のみ) | 油圧の基礎理論、主要な構成要素の種類と機能 |
| 安全衛生 | 空気圧装置組立て作業に伴う安全衛生、労働安全衛生法関係法令。1級は公害防止も |
試験基準では、同じ項目でも級によって求められる知識の程度が違います。たとえば故障の原因と発見方法は1級が「詳細」、2級が「一般的」な知識で、油圧は1級だけの範囲です。当サイトの問題も、この程度に合わせて級ごとに分けています。ドリルでは「空気圧装置一般」を空気圧の基礎・空気圧機器・空気圧回路・空気圧発生装置・空気質に、「空気圧装置組立て法」を組立て・配管と保全・故障診断に分けて表示しています。
勉強のすすめ方
- 空気圧機器と回路を最優先に:方向制御弁・速度制御弁・シリンダの働きと、基本回路の動き方は出題の中心です。
- 故障診断は「原因と現象」をセットで:シリンダが動かない、速度が安定しない、中間停止で動いてしまうなど、症状から原因を考える問題が多く出ます。
- 電気も毎回出る:オームの法則・電力の計算と、リレー・センサ・PLCの基本を押さえます。
- 計算は公式で確実に:ゲージ圧と絶対圧、シリンダの推力、トルクと力の関係は、式を覚えれば得点源になります。
- 仕上げに公式の過去問を解く:技能検定試験問題公開サイトで、直近の試験問題を閲覧できます(空気圧装置組立ては後期の一覧に掲載)。
よくある質問
独学で合格できる?
学科試験は、空気圧機器・回路・故障診断を中心に問題演習をくり返せば、独学でも対策できます。実技試験は機器の組立てと調整が問われるため、職場などで実際の装置に触れる経験が大切です。
3級はある?
空気圧装置組立ての等級は特級・1級・2級で、3級はありません。当サイトでは2級・1級の問題を用意しています。
合格率はどれくらい?
厚生労働省の公表データでは、令和6年度は全級合計で約65%です(受検申請者2,527人、合格者1,646人)。級別の合格率は公表されていません。
受検資格はある?
1級・2級は、原則として一定年数の実務経験が必要です(学校で学んだ期間や、下の級の合格で短くなります)。3級は、実務経験の年数を問わない場合が多いです。条件は細かく決められているので、受検する都道府県の職業能力開発協会の受検案内で確認してください。
過去問はどこで見られる?
中央職業能力開発協会の技能検定試験問題公開サイトで、直近3年分の試験問題を閲覧できます(閲覧のみで、印刷・複製はできません)。当サイトの問題は過去問の転載ではなく、試験基準に沿ったオリジナル問題です。
合格すると名乗れる名前は?
合格した等級をつけて「1級空気圧装置組立て技能士」のように名乗れます。技能士は合格者だけが名乗れる名称(名称独占)で、等級を省略して名乗ることはできません。